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第52回防府読売マラソン:レース記事 男子

 防府の寒空の下、地道な努力が花を咲かせた。12月19日(日)、山口県防府市で開催された第52回防府読売マラソン兼第22回視覚障がい女子マラソン選手権大会は自己ベスト、T13クラスアジア記録更新となる2時間29分39秒で高井俊治選手(T13・D2C)が初優勝。「今持てる力の限り、精一杯走った」。大会開催への感謝の思いとともに高井選手から発せられた言葉のとおり、すべてをぶつけて掴んだ優勝だった。

写真1 勢いよくスタートを切る高井選手

 日本全国を強烈な寒波が覆った師走の週末、防府市内をコンパクトに回るアップダウンの少ないコースを舞台にレースは展開された。IPC登録男子の部には高井選手の他、T12クラスの山下慎二選手(コロプラ)、T11クラスで東京パラリンピック・トライアスロン銅メダリストの米岡聡選手(三井住友海上)、同じくT11クラスの加治佐博昭選手(JBMA)が出場。T11、12クラスの選手は20km地点で交代する伴走者2名とともにゴールを目指した。

 高井選手は確実に2時間30分を切ることを目標に、3分30秒/km前後のペースを刻む集団の中で序盤から積極的にレースを進める。集団走を利用し、コンスタントに吹き続ける風にもうまく対応した。20km手前の最初の上り坂となる三田尻大橋で起こった振り落としにも置いていかれることなく、中間点は1時間13分06秒で通過。「集団のペースが1kmあたり5〜10秒前後速くなったが、そのペースに乗っていけたのが良かった。」(高井選手)自身でも感じていたという調子の良さを信じ、果敢に攻めの姿勢を貫いた。序盤のハイペースの影響で後半はペースを落とし、32km過ぎに集団からは離脱したものの、積み上げた貯金は大きかった。ラストは3mを超える向かい風の中、全力で腕を降ってゴールに向かい、両拳を空に突き上げながらのフィニッシュ。念願の2時間30分切りに喜びを顕にした。

写真2 2時間29分39秒の記録タイマーの前で応える高井選手

 今夏盛り上がりを見せた東京パラリンピックマラソン競技では、T13クラスは実施されず、高井選手には出場の機会がなかった。自国でのパラリンピック出場という大きな目標がない中でも、ひたすらに自らと向き合い続けてレベルの高い練習を続けた努力が結実した今大会。決して良いとは言えないコンディション下での好記録で、厳しい練習は、積み重ねた時間は、嘘をつかないと証明してみせた。

 次に狙うは視覚障がい男子の日本選手権ともなる、来年2月の別府大分毎日マラソンだ。高井選手の2時間30分切りにより、トップ層のレベルが底上げされてきた日本のブラインドマラソン界で、直接対決を制するのは誰か。史上最高レベルの戦いに注目だ。

文責・写真:太田 萌枝

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