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JBMAニュース

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メディア掲載情報 朝日新聞 Reライフ さぁ伴走 息合わせ

1月9日の朝日新聞に伴走活動について掲載されました。朝日新聞社に承諾を得ましたので、記事の全文をご紹介いたします。

記事はここから。

ランニングにはまり、視覚障害のあるランナーの伴走に興味があります。練習やレースをお手伝いするにはどうしたらいいでしょうか。 東京都羽村市 長野さゆりさん(42)

 ■全盲や弱視、まず理解深めて 安全守るのが最重要

 昨年12月、東京都の神宮外苑であったランニング大会に約100人の視覚障害者らが参加した。横には伴走者の姿も。視覚障害者の男性と10キロを完走した伴走歴20年の佐藤寿さん(70)は「けがをさせてはいけないという責任感はありますが、お互い汗をかいて完走できた時の喜びは格別です」。

 視覚障害者が走る際、弱視などで単独で走れる場合以外は、進路を誘導する伴走者が必要だ。視覚障害のあるランナーを支援する認定NPO法人「日本盲人マラソン協会」によると、伴走者になるために必要な資格はないが、初心者は各地で開かれている伴走者らの練習会に参加すると良い。伴走が必要なランナーと出会える場にもなる。

 同協会は月1回、東京・代々木公園で練習会を開く。常務理事の鈴木邦雄さん(71)によると、初心者向け練習会は、視覚障害への理解を深めることから始まる。「全盲、弱視など見え方はさまざま。天気の良い昼間は1人で走れても、薄暗くなると伴走者が必要になる人もいます」

 初心者は、アイマスクや、弱視を体験するレンズをつけて、視野の狭さや白濁などの見え方を体験。「その時感じた不安を取り除き、ランナーが安心して一歩を出せるように工夫する姿勢が大事」だ。

 伴走者の最大の役割は、ランナーの安全確保。曲がり角、段差、坂道など、周囲の状況を伝える。練習会では実際に視覚障害者とペアになって歩いたり走ったりする。

 ランナーと伴走者は伴走ロープを持って走ることが多い。ロープを持ってもフォームを崩さないように、伴走者が気を配る。足は基本的に二人三脚の要領で合わせる。

 ランナーが何を求めているのか話し合うことが最も大事だという。「ランナーは、伴走してもらっているという意識から、伴走者に注文をつけづらくなる。伴走者の方から積極的に声をかけ、手の振り方やスピードについて確認してほしい」と鈴木さん。

 伴走者にはかなりの走力が求められるのだろうか。実際、レースなら基本的にランナーより速いことが必須。だが、視覚障害のあるランナーのレベルもさまざまで、スローペースの人もいる。「必ずしも走力がなくても大歓迎」という。

 ■「ダブルス」感覚で楽しんで 会話から信頼関係を

 昨年のリオデジャネイロ・パラリンピックでも、ランナーと伴走者の活躍が注目された。初めて実施された陸上女子マラソン(視覚障害)で、道下美里さん(39)が、男女2人の伴走者と走り、銀メダルに輝いた。道下さんは「信頼できる伴走者に巡り合えなければ、最高のパフォーマンスは出せない」と断言する。

 そんな道下さんも、約10年前に伴走者と走り出した当初は戸惑い、「ロープを持つ腕が振りづらくても、遠慮して口にできなかった」と言う。

 どんな声かけが必要か、会話しながら探ってくれる伴走者と信頼関係を築いていった。現在は美容師、医師、会社社長などさまざまな伴走者が練習を支える。「お互いに刺激を受ける関係。無理をすると長続きしないので、人助けと身構えず、楽しむ感覚を忘れないでほしい」

 リオで道下さんに伴走した会社員の堀内規生さん(36)が、知人の影響で伴走を始めたのは約6年前。「視覚障害者と接したことがなく、初めは何をすればいいのかわからなかった。試行錯誤しながら慣れていった」という。「伴走はダブルス。伴走者次第のコースもある。難題をクリアするのが楽しいです」

 一方、伴走体験は、学校教育の現場でも採り入れられている。視覚障害者と伴走者らでつくる「代々木公園・伴走伴歩クラブ」(バンバンクラブ)などは、首都圏の小学校の授業でも伴走教室を開く。子どもたちは、アイマスクを体験したり、視覚障害者の伴走をしたりして、障害者への接し方などを自然と学ぶ。

 また、バンバンクラブは、視覚と聴覚に障害のある盲ろう者、知的障害者らも受け入れている。こうした人たちが、学校を卒業すると運動の機会が限られ、運動不足になりがちという声もある。クラブ創設者の沖本武さん(69)は「伴走の輪が広がり、誰もが、いつでもどこでも走りたい時に走れるようになれば」と話す。

 ■1人とは違う楽しさ

 私もアイマスクをして伴走者と走ってみました。一歩一歩進んでいるのに足元がフワフワとおぼつかない初めての感覚。道の段差は? 何かにぶつかるのでは?と不安そのもの。「こんなに怖いんだ」と驚きました。でもいったん覚悟を決めてベテラン伴走者に身を任せると、共に走るのは新鮮で、1人とは別の楽しさも。「心理的な距離が近いから」とも聞きました。伴走なら、普段のランニングとは違った世界が広がるのかもしれません。(伊藤綾)

朝日新聞Reライフ

出所:朝日新聞 2016年1月9日朝刊
承諾書番号A16-2387
※朝日新聞社に許可なく無断で転載する事を禁止させて頂きます

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