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JBMAニュース

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第26回東京学芸大学競技会(広報インターン記事)

季節は秋から冬へ、陸上はトラックからマラソンへ。11月18日(日)、選手たちが臨んだ学芸大記録会はまさにその節目の競技会だった。この競技会ではWPAのエンドースが利用され、ここで出た記録はWPA公認記録となる。今年10月1日以降の記録が有効となる2020年の東京パラリンピックへの参加標準記録を突破しておくため、トラックシーズンを締めくくり気持ちよくマラソンへと向かうため、男女計8名の選手がトラックを駆け抜けた。
 
画像1:終始独走でレースを進めた堀越選手
 
高校生や大学生の一般選手も同組で、10時50分にスタートした5000mにはT11~13クラスの男子選手が6名出場。15分一桁から14分台を狙っていたという堀越信司選手(T12、NTT西日本)が1人飛び出し、先頭でレースを進めた。「序盤から積極的にいって3000mで粘る」。思い描いていたプラン通り、最初の1000mを2分59秒で通過するとその後も3000mまで3分3秒のラップタイムを保ち続けた。4000mでわずかにペースを落としたが、大幅に崩れることはなく15分16秒25でフィニッシュ。目標には届かなかったが、実に2年ぶりだという15分20秒切りの好記録だった。同等のタイムを持つ選手やペースメーカーがおらず、終始単独走という難しい状況の中での記録とレース内容に、「がっつりスピード練習をしていない中でこの記録を出せたのは良かったなと思います。マラソンにつながる走りになった」と納得の表情を見せた。約2か月後に迎える2月の別府大分毎日マラソンでは日本記録の更新に照準を定めている。度重なる故障や体調不良に苦しめられたシーズンを超えて、復活を遂げたエースの活躍に注目だ。
二番手に続いたのはT11クラスの現日本記録保持者であり、今回さらなる記録更新を目指した和田伸也選手(長瀬産業株式会社)。概ね予定通りのペースを刻み、着実に周回を重ねていく。レース中盤の伴走者交代もスムーズに終え、後半もリズムを崩すことなく足を進めた。フィニッシュタイムはシーズンベストの15分51秒97。惜しくも自己ベストとはならなかったものの見事アジア記録を更新した。「今年は記録に苦しんだ年だったけれど、最後いい形で締めくくることができました。満足できるレースだった」と穏やかな表情を見せた和田選手。来シーズンも5000mを主戦場とし、15分40秒を目指すという。春が来るのがもう楽しみだ。
 
画像2:5000mT11クラスでアジア記録をマークした和田選手と保倉ガイド
 
男子選手4名は15時半からの1500mにも臨んだ。当然5000mの疲労が残る中でのレースとなったが、各選手ともキレのある走りを見せる。スタート直後の位置取りや駆け引きが難しい1500mで選手が披露した対応力や伴走者との連携、そして5000mとは全く異なるスピード感に会場が驚き、「すごい」、「速い!」といった声があちらこちらで聞こえたのが非常に印象的だった。
 
画像3:T13クラスで期待の松本選手
 
男子の後に行われた女子1500mには2名が出場。T13クラスの松本光代選手(TISシステムサービス)は5分15秒切りを目指したレースだったが、体調不良明けのコンディションや周りの選手を意識し過ぎたことが災いしタイムは5分25秒24にとどまった。しかしラスト300mで一度抜かれた選手を抜き返すなど、ガッツのあるラストスパートが光った。「冬練習では走り込みをしてバテない持久力をつけていきたい。冬を乗り越えてまた記録を伸ばしたいと思います」と笑顔で語ってくれた松本選手は、来春どんな花を咲かせるのだろうか。きっと強く美しい姿を見せてくれるだろう。
 
各々に課題と収穫を手にしたこの競技会で、長いようで短く、短いようで長かったトラックシーズンは終わりを告げる。今後はマラソンで記録を狙ったり、来シーズンに向けて鍛錬期間に入ったりと各選手動きは異なるが、己と向き合い己の限界を超えていくための時間であることに変わりはない。それぞれが目指すステージで、目指す結果を残して輝くために。選手の足は止まらない。
 
文章・写真 太田萌枝(早稲田大学)

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