4月28日に開催されるマラソン世界選手権に参加する、道下美里選手の記事がWorld Para Athletics(WPA)のHPに掲載されました。
和訳した内容をご紹介します。
道下美里、目標は3連覇
日本人ランナー、ロンドンを沸かせる用意はできた
パラリンピック・メダリスト、道下美里の故郷からロンドンまでは5800マイル以上。だがこの数年で、イギリスの首都の街並みは42歳の視覚障がい選手にとって第2の故郷のような存在となった。
2017年と2018年、WPAマラソンワールドカップで優勝。今月28日(日)、Virgin Moneyロンドンマラソンと同時開催される今年の世界選手権でも、金メダル有力候補に名前が挙がっている。
昨年は女子T11/12の他の選手を6分以上も引き離し、3時間4分で優勝。おととしの場合、2位以下に10分近い差をつけてゴールした。
「ロンドンマラソンは東京2020への通過地点のひとつではありますが、練習の成果を発揮して金メダルを狙いにいきたい。パラリンピックはもちろん、世界選手権でも、金メダルを獲ったことはありませんから」という道下は16か月前、日本の防府市で行われた大会で、2時間56分14秒というT11の世界新記録を打ち立てた。
「2018年は、絶対勝つ自信があった。レースで他の選手と接戦になった経験があまりなく、競った展開になって、最後にあれだけ差をつけて勝てたのはものすごく自信になりました。この2年は継続してトレーニングできましたし、準備は万端です!」
難関コース
それでも、ロンドンの街中にある角度のきついコーナーには手を焼かされると、道下も言う。
「ロンドンのコースは視覚障がいの選手にはすごく大変ですが、日本と違って、観客の活気や熱が伝わってきますね」と道下。
「世界選手権のようなメジャーな大会では、より多くの人々が注目します。自分のパフォーマンス次第ですが、もっと多くの人にブラインドマラソンや視覚障がいランナーのことを知ってほしい。そのためにも全力を振り絞って、最高の結果を出すつもりです」
道下の初メジャータイトル獲得に待ったをかける10名のパラアスリートらの中には、昨年の大会でそれぞれ2位、3位に輝いたブラジルのEdneusa DortaとMaria Paredes Rodriguesがいる。Dortaにいたっては、リオ2016で道下に続く銅メダルを手にしている。
南アフリカのT11長距離選手Louzanne Coetzeeは、ガイドランナーのGodfrey RamokoneとClaus Kempenをしたがえて、ロンドンマラソンに初挑戦。
25歳の彼女は昨年のベルリンマラソンを3時間13分41秒でゴール。中国のJin ZhengによるT11世界記録に30秒弱と迫った。しかも、Coetzeeにとって26.2マイルのレースはあれが2回目――デビュー戦は2017年、南アフリカのソウェトで行われた大会だった。今大会でも自己ベスト更新が期待されている。
英語記事原文:
https://www.paralympic.org/news/misato-michishita-targets-targets-triple-triumph