2019年12月8日(日)、早朝は肌寒かったが一日通して晴天に恵まれ、10AM頃からは心地よい気温となりランナーにとっては走りやすい気候であったのではないだろうか。そんな中行われたのが「神宮外苑チャレンジフェスティバル第37回JBMAユニファイドラン」だ。この大会は障がいがあるランナーと一般ランナーが同じコースを同じ時間にスタートしてすべてのランナーが楽しくマラソンという競技を楽しむことをコンセプトとしている。
会場は神宮球場および神宮外苑周回道路で10㎞、5㎞、5㎞ウォーキングの3つの部が設けられていた。ゲストランナーも豊富であった。2019世界陸上ドーハ大会の50km競歩の優勝者であり、20㎞競歩世界記録保持者の鈴木雄介選手、2004年アテネオリンピック女子マラソン日本代表・7位入賞の実績を持つ坂本直子さん。アトランタパラリンピックでブラインドマラソンとして日本人初となる金メダルを獲得した柳川春己さん。4種目でアジア記録を持ち、東京2020パラリンピックでのメダル獲得を目指しトレーニングを積んでいる堀越信司選手。そして2005世界陸上ヘルシンキ大会女子マラソン6位の原由美子さんも参加していた。このような陸上界を長年引っ張り、実績を上げてきた選手が今大会をさらに盛り上げた。
会場は神宮球場および神宮外苑周回道路で10㎞、5㎞、5㎞ウォーキングの3つの部が設けられていた。ゲストランナーも豊富であった。2019世界陸上ドーハ大会の50km競歩の優勝者であり、20㎞競歩世界記録保持者の鈴木雄介選手、2004年アテネオリンピック女子マラソン日本代表・7位入賞の実績を持つ坂本直子さん。アトランタパラリンピックでブラインドマラソンとして日本人初となる金メダルを獲得した柳川春己さん。4種目でアジア記録を持ち、東京2020パラリンピックでのメダル獲得を目指しトレーニングを積んでいる堀越信司選手。そして2005世界陸上ヘルシンキ大会女子マラソン6位の原由美子さんも参加していた。このような陸上界を長年引っ張り、実績を上げてきた選手が今大会をさらに盛り上げた。
写真1 堀越選手(前列左から2番目)、鈴木選手(前列左から3番目)と共に一般ランナー、障がい者ランナー同時にスタート
今回の取材で注目した点は、障がい者(今大会では視覚障がい者と知的障がい者の方が参加していた)のスポーツへの取り組み方からくる健常者との繋がりである。今大会は、誰もがスポーツを楽しむことを第一に掲げており、パラリンピックなどの本格的な競技として取り組むことを目指すという大会ではない。あくまでもスポーツは障がいを持っていたとしても気軽に行え、生活の質を豊かにすることができるというメッセージを持った大会ではないのかと感じた。
しかし、視覚障がい者の場合、一人で走ることが難しい人もいるだろう。そのような人の手助けとなるのが伴走者だ。伴走者とは視覚障がい者が一人で走ることが困難な場合、お互いにロープをもって一緒に走り、視覚障がい者の走行をリードする役割を持つ。伴走者は一緒に走る際に方向指示、路面の変化・状態などを声に出して的確に伝え、視覚障がい者のペースに合わせながら走っている。その結果2人の足は常に揃い、息の合った足運びで駆け抜けている。
しかし、視覚障がい者の場合、一人で走ることが難しい人もいるだろう。そのような人の手助けとなるのが伴走者だ。伴走者とは視覚障がい者が一人で走ることが困難な場合、お互いにロープをもって一緒に走り、視覚障がい者の走行をリードする役割を持つ。伴走者は一緒に走る際に方向指示、路面の変化・状態などを声に出して的確に伝え、視覚障がい者のペースに合わせながら走っている。その結果2人の足は常に揃い、息の合った足運びで駆け抜けている。
写真2 阿吽の呼吸で駆け抜けるランナー
また、今大会を支えるスタッフにも注目したい。スタート、ゴール地点となった明治神宮野球場内外にはたくさんのテントが設置されており、そこには多くの障がい者を支える団体がサポートを行っていた。例えば完走証への点字入力サポートなどがなされていた。特に特徴的だったのが、日本の風物詩ともいえるであろう箱根駅伝に出場するような大学などの陸上部員が今大会にボランティアとして参加していた。給水所ではその学生たちが元気に声を出しながらランナーをサポートする姿がうかがえた。
写真3 ランナーに給水を渡す大学の陸上部員
学生たちは大会終了後にブラインドマラソン協会役員の鈴木邦雄さんから伴走講習を受けており、自分たちがこれまでやってきた陸上競技で障がい者の支援につながることを認識できたのではないかと思う。学生の一人に話を伺ったところ「まだまだ障がい者の支援(日常生活を含め)について知識がなく自分ができるのか不安ではあるが、まずは自分がやってきた陸上競技を活かして伴走者をやってみたい。」と語ってくれた。
写真4 大会後、伴走研修を行う鈴木邦雄さん
写真4 大会後、伴走研修を行う鈴木邦雄さん
今大会はスポーツとは記録を狙うだけでなく誰もが出来て、生活の質を向上するために必要なことであること。また障がい者が支援を求める場合その支援は今からでもでき、それは自分の身近なことからスタートすることができることを教えてくれたのではないかと思う。私たちのような若い世代が助け合うというマインドセットを日ごろからやっておくことは重要なことであろう。
写真・記事 杏林大学 船越卓人