北海道マラソンで男子T13クラスで自己記録、アジア記録をマークした高井選手の記録を更新しました。
高井選手は冬のレースで2時間30分切りに挑戦します。
T13クラスは東京2020パラリンピックの実施種目ではありませんが、2019年歴代5傑のうち2位と5位の記録が更新されています。
競技に真摯に取り組む選手へのご声援をお願いします。
歴代記録はこちらをご覧ください。http://jbma.or.jp/blind/record/
北海道マラソンで男子T13クラスで自己記録、アジア記録をマークした高井選手の記録を更新しました。
高井選手は冬のレースで2時間30分切りに挑戦します。
T13クラスは東京2020パラリンピックの実施種目ではありませんが、2019年歴代5傑のうち2位と5位の記録が更新されています。
競技に真摯に取り組む選手へのご声援をお願いします。
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9月25日(木曜)の日本経済新聞 夕刊に「視覚障害の伴走者を増やそう 各地で練習会」として代々木定例練習会の様子が掲載されました。
これからも伴走活動の普及を目指して、取り組んでいきます。
記事は日本経済新聞社のHPからご覧ください。こちらです。
詳細は大会組織委員会のHPをご覧ください。動画での紹介もあります。こちらです。
熊谷 戦略ハマり、東京パラリンピック代表推薦内定
「すごいうれしい気持ちでいっぱい」。東京パラリンピック代表が複数枠の場合、代表となる熊谷はホッとした表情をみせた。
レースプランが功を奏した。今大会は最高気温22度。「みんな暑熱対策をしているので、若干遅めに入ると思った。あえて冬場と同じように早いペースで走るようにした」。後半どれだけ失速せずに、順位を維持できるかが課題だったが、失速を最小限に抑えて、ゴールできたことが勝因となった。
決して、簡単な道のりではなかった。4月に左膝を負傷。「疲労骨折一歩手前」と言うけがに3か月苦しんだ。「けがしたことで、プランが滅茶苦茶」とけがの怖さを痛感した。7月から1か月で今大会に合わせ2位の好成績を収めた。
目標は東京パラリンピックの金メダルだ。「世界勢は2時間20分台。東京パラリンピックに出ることではなく東京パラリンピックで1位を目指している。そのタイムに近づけるように努力したい」と意気込む。「もしクラスが同じ人が1位だったら、自分も推薦をいただけなかった。満足せず、もっと速くなりたい。東京を見据えてけがを言い訳にせず上を目指したい」。2時間20分台で走る世界勢と勝負できるように、強化を続ける。
写真1:2位でゴールインした熊谷選手
和田 良いレースはしたが、あと一歩及ばず・・・
2位の熊谷を捉えることはできなかった。ロンドンパラリンピックT11クラス5000m銅メダリストでリオデジャネイロパラリンピックのマラソンにも出場した和田伸也(42=長瀬産業)は3位でゴールイン。東京パラリンピック代表推薦内定を勝ち取るために、あと一歩及ばなかった。
「(熊谷選手は)強かったですね。これ以上はできない」と和田はベストを尽くした。30k地点まではイーブンで刻んで、終盤ペースをあげるのが和田の必勝法。今大会も35kからゴールまでに3位だった岡村正広(49=RUN WEB)を抜いた。「良いレースしたなという感じです。最後の直線でしっかり順位を1つあげられたのは今後のレースにつながる」と和田選手の後半伴走を務めた中田崇志さんも手応え十分のレースだった。今後は1500m、5000mで東京パラリンピック代表を目指す。11月にドバイで行われる世界パラ陸上で4位以上であれば、東京パラリンピック代表推薦を獲得できる。
今後の課題は全体的な走力アップと終盤のスパートだ。「もう一歩手前でスパートモードに入れるようにしたい」と中田さんは語る。「例えば、今大会はラスト500mくらいからスパートがかかってきたが、もう少し前からかけたい。5000mでいうとラスト400mではなく450mからでもかけられるように幅を広げたい。遠くから行けばいいわけではないが選択肢を増やす意味でやっていきたい。もう100m前からかけていればいいときもあるし、ずっと並走しているときはラスト300mで一気に離せればいい。展開次第でスパートをかけられるようにすれば勝利の確率が上がりますよね」と言う。「和田さんは冷静で安心」と中田さんは語る。代表推薦内定を逃したが、決して悲観する内容ではなかった。ドバイで東京パラリンピック代表推薦を勝ち取る。
写真2:ベストを尽くした和田選手(左)と伴走者の中田さん(右)
堀越は途中棄権、岡村は復活の4位
すでに4月のロンドンマラソンで東京パラリンピック代表推薦内定を得ている堀越信司(31=NTT西日本)は35k地点で右足の太ももの痛みで棄権した。大きなけがにつながる前に棄権となった。「『100%力を出し切ってゴールをする』という目標を達成できなかった。自分の実力不足。まだまだ実力が足りないな」と大会後、悔しさをあらわにした。大会前は「周りの皆さんに来年に向けて、『ブラインドマラソンはこんな感じか』と知ってもらいたい。『ブラインドマラソンってこんなに速く走るのか』と見てもらい、来年の東京パラリンピックの盛り上がりに一役買いたい」と意気込んでいたが、残念な結果となった。「あと1年ですが、結果を出せるようにリオデジャネイロパラリンピック4位の悔しさを東京で晴らせるように、できることを一生懸命やって、皆さんに見てもらって、パラリンピックについて興味を持ってもらいたい。結果を出したい」と前を向いた。
岡村正広は復活の4位となった。昨年12月に右膝関節軟骨を損傷した。「危機的な状況」と岡村が振り返るほど苦しんだ。走りきることを今大会の目標としていた岡村は常に上位争いに食い込む好走を披露。東京パラリンピック代表の推薦内定はもらえなかったが、「きっちり最後まで走り切ったということはよかったかなと思う。今後につながるレースだった」とうなずいた。
復活を果たしたリオデジャネイロパラリンピック銅メダリストは「力を落とさずに次のレースに臨みたい」と別府大分毎日マラソンで東京パラリンピック代表推薦を勝ち取ることを誓った。
写真3:見事な復活を果たした岡村(中央)
安田享平ブラインドマラソン協会強化委員長のコメント
「パラリンピックのブラインドマラソンがないクラスに所属する高井が『ここで勝ってもパラリンピックとは関係ない』という気持ちのハンディを乗り越えて、『純粋にマラソンを頑張りたい』という思いを感じた。それに他の選手も引きつられてレベルの高い大会になった。非常に良かった。東京パラリンピックでメダルを取れるようにこれから数字、記録を意識させていきたい」
記事・写真 法政大学 藤原 陸人
先月25日、北海道マラソン2019が札幌市中央区の大通公園を中心に行われた。今大会は東京パラリンピックのブラインドマラソンの代表推薦選手選考大会。2020年に行われる東京パラリンピック開幕までちょうど1年という日に開催された。男子視覚障がいIPC登録者に限ると、11名が走り、熊谷豊(32=三井住友海上)が2時間32分20秒の2位で東京パラリンピック代表推薦選手に決まった。今大会の優勝は高井俊治(32=D2C)で2時間30分54秒。自己ベストを3分32秒縮める快走をみせた。
自己ベストを大幅更新!!スピードに磨きをかけ高井優勝!!
時々強い雨風が吹くなど変わりやすい天気の中、自己ベストを更新した。「『よくやった!』と言われました」。高井はゴール後、安田享平ブラインドマラソン協会強化委員長から声をかけられると、笑顔が弾けた。
「スタートラインに立った時には自己ベスト狙える自信があった」と好走を続け、2位以下を突き放した。高井はマラソンでは東京パラリンピックには出場できない。自身のクラスのT13は東京パラリンピックの競技にはないためだ。現在T13クラスの5000mで東京パラリンピック出場を目指している。「5000mは苦手意識があった」と語るが、5月の第61回東日本実業団陸上競技選手権大会でアジア記録を更新した(15分44秒29)。強みである持久力に加えて、スピードも武器となった。北海道に行く前に地元・徳島県のサウナと温泉で疲れを取り、大会前夜は鰻で精をつけた。自分の力を100%出せる状態に調整したことで得た自信を持ってレースに挑んだ。
写真2:見事優勝した高井選手
東京パラリンピックでは出られない種目で出場をするモチベーションは何なのか。高井は「走るのが好きだから」と語る。競技は違うが、マラソンと5000mはお互いに活かせる点があることもモチベーションにつながっている。「ブラインドマラソンはスピード化している。スタミナがあるだけでは無理。スピードがないと対応していけない。トラックの練習は普段から大事だと思う」とマラソンでパラリンピックに出られないことを悲観してはいない。
写真3:大会後笑顔をみせる高井(左)と安田ブラインドマラソン協会理事強化委員長(右)
目標は5000mを14分台で走り東京パラリンピックでメダルを狙うこと。マラソンでは2時間30分切りを目指すことだ。「40kを超えて『2時間30分いける』と言われたが、ペースダウンしてしまった」と優勝しながら悔しさもみせた。「他の強化指定選手と切磋琢磨して頑張ってきている。また良い刺激を選手たちに与えられる走りがしたい」。持久力に加えスピードという新たな武器を得た高井が次なる高みを目指す。
写真4:表彰式でメダルを授与される高井
記事・写真 法政大学 藤原 陸人
PART2は12日に掲載いたします。お楽しみに。
小学館ビッグコミックで連載されていた、『ましろ日』の視覚障がい者向け特設サイトが更新されました。
コミックス第6集の内容となる第40光(話)から第47光までの8話分の原作シナリオとなります。
文字でも『ましろ日』をお楽しみください。
特設ページはこちらからご覧ください。
記事は東京新聞のHPからご覧ください。こちら。
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